糖化はくすみの原因になる現象
「糖化」という言葉をご存知でしょうか。
これは簡単に言うと、「糖分とたんぱく質または脂質が加熱などによって結びつく」ことをいいます。
ホットケーキやトーストを焼くと、表面がこんがり狐色になりますよね。
あの現象のことです。
これがお肌の内側で起こると、本来透明なはずのコラーゲンなどに黄色く色がついてしまってくすみの原因になります。 食べ物なら食欲をそそる色ですが、お肌がくすんでしまうのはイヤですよね。 しかも、お肌の中の場合には体温くらいの温度で起きてしまうというのですから厄介です。
でも、糖分は主食のほとんどに含まれていますし、たんぱく質も脂質も生きていく上で欠かせない栄養素。 どうしたらうまく予防することができるのでしょうか? 大切なのは、糖化した状態をできるだけ短くすることです。 そのためのコツをもう少し詳しく見ていきましょう。
糖分を取れば一時的に血糖値が上がります。 ということは、血糖値が上がりにくいようにすれば、糖化した物質が作られる量も減るのです。
野菜を食べてから糖分・たんぱく質を取ると、血糖値が上がりにくくなることが実証されています。 血糖値がゆるやかに上がっていくので、高血糖状態を短くできるというわけです。 これは糖尿病など、生活習慣病の予防にもなります。
そして調理法。 糖化の元となるたんぱく質と糖質が結びついた物質をAGEs(エージーイー)というのですが、この量は調理法によって大きく変わります。 煮たときが一番少なく、揚げ物がもっとも多くなるそうです。 焼き物はその中間ですが、AGEsの量は煮たときの約5倍にもなるとか。
まとめると、「食事の中で野菜を先に食べる」「揚げ物や焼き物ばかりでなく、煮物を意識して食べる」ということになります。 油脂の摂取量も減るので、ダイエットにもなりそうですね。
お肌のテカリでお悩みの方にもいいかもしれません。 皮脂が過剰に出ている場合、油ものを控えることで改善することがあるからです。
このように、糖化対策はくすみ以外のさまざまな病気を防ぐことにも繋がります。 お肌の美しさはまず健康から、ということかもしれませんね。 くすみ対策というとまず化粧品で何とかしようと思いがちですが、内側からのケアも大切なことがよくわかる例とも言えそうです。