立体的なシミはイボ?それともほくろ?
立体的なシミはほくろと思っていたら実はイボということもあります。
立体的なシミは単にほくろと呼んでいいのか、それともイボなのか、その違いがとても分かりづらいものです。
イボとほくろの違い
イボは、皮膚の表面が変化し、ドーム型に盛り上がったものです。 老人性以外はウィルスが原因であることが多く、広がったり感染したりします。 ほくろの場合はメラノサイトでできる良性の皮膚病変で、皮膚の色が変色しています。 発生原因が違うのですが、薄い色のほくろもあり、見た目では判断つきにくいことがあります。治療方法は、イボもほくろもほとんど一緒で、立体的で大きければ切開、小さければ炭酸ガスレーザーや液体窒素による凍結療法を用いることがあります。 最初は平らなシミだったのに、年月が経つとともに老人性のイボに変化することも多いものです。
気を付けないといけない立体的なシミ
老人性のイボは別名脂漏性角化症と呼びます。 脂漏性角化症は良性なのでそれほど問題はありませんが、非常に似ているものに日光角化症と言う皮膚病変があります。日光角化症はその名の通り紫外線が原因で発生するもので、実は皮膚がんの元になるとされています。 日光角化症でも100%皮膚がんになるというわけではないものの、やはり注意が必要です。
皮膚がんというと真っ先に思い浮かべるのがメラノーマです。 メラノーマも当然注意すべき病変ですが、日光角化症が変化する可能性があるのは有棘細胞がんというものです。 メラノーマよりも進行が遅いのですが、当然他の箇所へ転移の恐れもあります。
皮膚がんになってしまわないうちに、日光角化症のうちで対策を取る必要があります。 判断する基準は以下の通りですが、他のイボやシミと見分けが付きにくいので判断が難しいところです。
- 表面がざらざらしている、形がいびつ、ツノ状
- 1センチから2センチぐらいの大きさ
- 赤っぽい、もしくは薄茶
- 塗り薬が効かない
- カサブタになることが多い
心配な立体シミは皮膚科を受診するのが一番ですが、医者でも判断が難しいものです。 もし悪性のものかどうか心配なら、メラノーマを始めとする皮膚がんに強い医師に相談すると良いでしょう。