シミが絶対消える方法はあるのか
残念ながら、今の科学では「これでシミが絶対消える!」という化粧品や治療はありません。
美容外科や皮膚科でレーザーを受けた人ならご存知でしょうが、レーザーでも一回当ててすぐシミが消えるというわけではないですよね。
そこまで強力な施術をしてしまうと、かえって肌が傷んでしまうのです。
逆に、「絶対消える」と謳っている商品は薬事法に抵触する可能性があります。 化粧品の表記については薬事法で詳しく定められているのですが、いかにも万人に効果があるかのような表現をしてはいけないことになっているからです。 これについてはまた別の記事で詳しく紹介していますので、そちらもご覧ください。
そもそもシミは紫外線から肌を守る為のメラニン色素が原因。 「肌が汚くなるんだから、守ってないじゃない!」なんて言わないでください。 逆にメラニンが全く作られないと、皮膚がんになりやすくなるのです。
髪や肌が真っ白な人のことをアルビノ(先天性白皮症)といいますが、彼らはメラニンを作ることができないのでああいった髪・肌になるのです。
真夏どころか一年中・一生紫外線から肌や目を守らなくてはいけないので、日常生活が非常に大変だそうですよ。 現在、アルビノに対する効果的な治療がないためです。
また、白人の方もアルビノの方ほどではないものの、メラニン色素が少ないため、やはり皮膚がんになりやすいのだとか。 これは特に北欧で顕著です。 なぜなら、北極圏に近いため日照時間が少なく、大昔はメラニンを合成する必要がなかったからです。
これらを考えると、シミができる黄色人種などのほうが肌ダメージは少ないといえるかもしれません。 とはいえ、日本人でも色の白い方はやはり注意が必要です。
オーストラリアなど、紫外線の強い国に旅行するときは万全の体制を忘れずに。 ちなみに黒人の方はというと、もともと紫外線から肌を守る為にああいった肌色になっているので、さらに皮膚がんのリスクは少ないそう。
こういう点から見ると、がんになってしまいやすい人からすれば、日本人の「絶対消えるもの探し」は滑稽にすら見えるかもしれませんね。 元々欧米圏では「歳をとればいろいろできてしまうのは仕方がない。それも個性だ」と考える傾向が強いので、余計そうかもしれません。 あまり躍起にならず、予防やゆっくり治す方法を試していきましょう。