チークを使うとシミが増えるのか
「チークがシミの原因になる」という話を、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
真偽の程はまだ解明されていませんが、疑われる理由が大きく分けて二つあります。
一つは、チークを入れる場所。 基本的に頬骨のあたりに入れますよね。 ここは顔のパーツの中でも高いところなので、紫外線がより当たりやすい場所なのです。
そのためシミもできやすく、チークのせいでシミができたように思えてしまう……という説。 もう一つは、タール色素です。 「赤色○号」「黄色×号」というものですね。 化粧品の成分欄を見てみると、最後のほうに書いてあることが多いです。
もともとコールタールから作られていたので、タール色素といわれています。 現在は石油を精製するときにできるナフサというものから作られているのですが、未だに呼び名だけはタール色素のままになっているようです。
「色がつかないと、チークの意味がないじゃない」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、タール色素がまずいといわれている理由はきちんとあります。
日本で化粧品に使っても良いとされているタール色素のうち、EUやアメリカでは使用禁止になっているものがたくさんあるのです。
その多くは発がん性やアレルギー性、黒皮症の原因になるからというもの。 このうち黒皮症は、シミに似たものができる皮膚の病気です。 実際に化粧品のせいで黒皮症になってしまったというケースがあります。
厳密にはタール色素そのものが原因ではなく、その中に不純物として存在していた「スダンT」という物質が原因でした。 この不純物が含まれていた赤色219は現在使用禁止になっていますので、似たようなことはもう起こらないと見てよいでしょう。
しかし、この事件のために「タール色素は危ない、シミの原因になる」という考えが広まった可能性があります。 タール色素に限らず、人それぞれ何らかの影響を受けてしまう化学物質はあります。 それは天然のものでも同じです。
ですので、そこまで神経質になる必要はないにせよ、知識として覚えておくと良いかもしれません。 最近は天然着色料を使ったアイテムも増えていますので、どうしても気になる場合はそういったブランドのものを使うと良いでしょう。