肌のくすみは体の冷えや糖化が原因
しっかり日焼け止めをして、紫外線をガードしているにもかかわらず、肌のくすみが気になる人は体の冷えが原因ということがあります。
肌のくすみと冷えは、大きな因果関係があるのです。
肌のくすみの原因は、紫外線を浴びたことによるメラニンの増加と言われていますが、血行不良が原因で肌の色がくすんで見えることもあります。
皮膚のしたには毛細血管があり、そこに血液が流れているのですが、血行が良ければその血液の色が透けて見えてほんのり赤みを帯びた肌の色に見えます。
しかし、血行が悪い場合には、肌の色が暗い色や青白い色になって、肌がくすんだ状態に見えてしまいます。 いつも顔が疲れたように見えたり、目の下にクマができていたり、不健康なイメージのある人は、この血行不良が原因で肌がくすんでいる可能性があります。
紫外線対策をしているのにくすんでいたり、美白化粧品を使っているのになかなか改善しないという場合には、血行不良の可能性が高いでしょう。 冬場は体が冷えて血行がますます悪くなるので、夏よりも服の方が肌がくすんでいるという場合も血行不良が起きている可能性があります。
また、血行不良は部分的ではなく全体的に起きていることのなので、顔の部分的にくすんでいるわけではなく、顔全体がくすんだ状態になります。 目の下に青いクマが出ている場合も、血液の循環が悪くて皮膚の下に血液が滞っている可能性があります。
血行不良が起きる原因は、気温の低下です。 気温が下がると血管が収縮するので、当然血流が悪くなります。 冬場はもちろんですが、夏場エアコンによって冷えた時にも同じ状態になるので気をつける必要があります。
暖かい季節でも、体が冷えた状態だとやはり血行が悪くなります。 普段手足が冷えている人はもちろん、お腹のまわりが冷たいような人は、薄着になったり、素足でいたりすることは避けるようにした方がいいでしょう。
冷え性ではなくても、運動不足や喫煙の習慣がある人も血行不良を起こしている可能性があります。 血行不良によるくすみの改善は、マッサージや蒸しタオルで肌をあたためることです。 半身浴や軽い運動をしするのもいいですし、ショウガなどの食品を摂取するのもおすすめです。
糖化はくすみの原因になる現象
「糖化」という言葉をご存知でしょうか。 これは簡単に言うと、「糖分とたんぱく質または脂質が加熱などによって結びつく」ことをいいます。 ホットケーキやトーストを焼くと、表面がこんがり狐色になりますよね。 あの現象のことです。これがお肌の内側で起こると、本来透明なはずのコラーゲンなどに黄色く色がついてしまってくすみの原因になります。 食べ物なら食欲をそそる色ですが、お肌がくすんでしまうのはイヤですよね。 しかも、お肌の中の場合には体温くらいの温度で起きてしまうというのですから厄介です。
でも、糖分は主食のほとんどに含まれていますし、たんぱく質も脂質も生きていく上で欠かせない栄養素。 どうしたらうまく予防することができるのでしょうか？ 大切なのは、糖化した状態をできるだけ短くすることです。 そのためのコツをもう少し詳しく見ていきましょう。
糖分を取れば一時的に血糖値が上がります。 ということは、血糖値が上がりにくいようにすれば、糖化した物質が作られる量も減るのです。
野菜を食べてから糖分・たんぱく質を取ると、血糖値が上がりにくくなることが実証されています。 血糖値がゆるやかに上がっていくので、高血糖状態を短くできるというわけです。 これは糖尿病など、生活習慣病の予防にもなります。
そして調理法。 糖化の元となるたんぱく質と糖質が結びついた物質をＡＧＥｓ(エージーイー)というのですが、この量は調理法によって大きく変わります。 煮たときが一番少なく、揚げ物がもっとも多くなるそうです。 焼き物はその中間ですが、ＡＧＥｓの量は煮たときの約５倍にもなるとか。
まとめると、「食事の中で野菜を先に食べる」「揚げ物や焼き物ばかりでなく、煮物を意識して食べる」ということになります。 油脂の摂取量も減るので、ダイエットにもなりそうですね。
お肌のテカリでお悩みの方にもいいかもしれません。 皮脂が過剰に出ている場合、油ものを控えることで改善することがあるからです。
このように、糖化対策はくすみ以外のさまざまな病気を防ぐことにも繋がります。 お肌の美しさはまず健康から、ということかもしれませんね。 くすみ対策というとまず化粧品で何とかしようと思いがちですが、内側からのケアも大切なことがよくわかる例とも言えそうです。
